広告枠減少にてクリック単価が上昇中
Google検索結果ページ右側の広告枠が、2016年2月に廃止されてから既に1ヵ月以上経ち、Adwords広告のクリック単価にも影響が出ているとの報告を耳にするようになってきました。では実際どのように影響が出ているか、データと一緒に説明していきたいと思います。
2016年2月にGoogleは、PC検索結果ページのレイアウト変更を行い、これまで右側にあった広告枠を全て無くし、ページ上部の広告枠を3つから4つに増やしました。これにより、レイアウト変更前には最大11枠あった広告枠が、変更後では4枠減少の7枠となり、AdWords広告のクリック単価上昇が懸念されていました。
Google広告枠の減少から、まだ2か月も経過しておりませんが、私自身いくつかのキーワードにて単価上昇を確認しております。しかし、大きなFirst-Page-Bidの単価上昇では無いため、広告枠の減少にて引き起こされた上昇であるかは、一概に断言は出来ません。そこで、Merkleのリサーチアナリストである”アンディー・テイラー氏(Andy Taylor)”が今月4日に発表したチャートを見てみましょう。
Google検索結果ページの広告枠減少後の変化
まず初めに、チャートに表示されているデータは、企業名(ブランドを含む)、サービス名、商品名、またそれらを含む複合ワードで構成されたブランドワード以外のキーワードが対象となっています。データの集計元は、パソコンからのGoogle検索結果ページへのアクセスで、モバイル端末からのアクセスは含まれていません。
1ページ目の最低競売クリック単価が上昇中
AdWords広告枠が11から7に変更され、最低競売クリック単価が上昇するのではないかと予想されていましたが、その傾向に向かっているようなデータとなりました。
上部広告枠の最低競売クリック単価が一時的に下降?
1ページあたりの最大広告数は、上部広告枠4つと下部広告枠3つの合わせて7つで構成(以前は、上部広告枠3つ、右側広告枠5つ、下部広告枠3つで構成)されています。したがって、トップページ(1ページ目)の最低競売クリック単価が上昇しても何ら不思議ではありませんでしたが、上部広告枠では面白い結果となりました。
上部広告枠でのクリック単価が低くなりましたが、テイラー氏によると想定した通りであったようです。つまりは、上部広告枠が3つから4つ増えたことで、最低競売クリック単価が安くなったということです。そして、単価を左右するほどの数のAdWords広告主が、広告枠変更後もクリック単価を変更していないため、低い状態が続いていると考えられます。
上部広告枠のクリック率のシェアに変化なし
上部広告枠のクリック率のシェアに大きな変化は見られまでしたが、若干1番目のクリック率が下がりました。
下部広告枠のクリック率のシェアは?
下部広告枠のクリック率のシェアにも大きな変化はありませんでしたが、下部1番目のクリック率が多少下がったため、相対的に下部2番目と3番目のクリック率のシェアが若干上昇したようになりました。
全広告枠のクリック率のシェアでも大きな影響は見られず
全広告枠のクリック率のシェアではどうでしょう?全体的にみると、右側広告枠が無くなったことによるシェアの大きな変化は見られませんでした。ただ、下部広告枠のシェアが若干増えたように見られます。変更前は7~9%だったのが、変更後は20%まで上昇し保っているような傾向になりました。
簡潔にまとめると、このチャートではクリック率のシェアに大きな変化は確認できなかったが、最低競売クリック単価には多少の上昇と下降が見られました。ロジカルに考えれば、広告枠が減少したことにより(広告主の数とクリック単価が変わらないことが条件)、キーワード全体のクリック単価が上昇し、いずれ広告主がクリック単価の設定を上げるはずです。そうなると、広告予算に余裕がある企業には、クリック率が上がるというメリットが発生しますが、予算が限られている企業ではデメリットでしかありません。
では、予算に余裕がない企業やローカルビジネスは、どのように対応したら良いのか?
SEO対策を提供しているDマーケティングとしては、1番効果のあるSEO対策に力を入れましょうとお勧めしたいところですが、AdWords内で行える対策について、次回の記事にて触れていきたいと思います。
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