最近発生したGoogleのサイトリンク数の減少が与えた影響とは?
Googleは、ここ数カ月で2つのサイトリンクに関連するアップデートを実行しましたが、それらがどのようにサイトに影響を与えたのかを、マーケティング会社のMerkleが独自に調査を行いました。
MerkleのSEOシニアマネージャーであるメロディー・ペチュラ氏 (Melody Petulla)とKyle Blanchette氏が調べたデータによると、サイトリンクのアップデート前と後では、インプレッションに約80パーセントの減少とクリック率に約3.6倍の上昇が発生していたことが分かりました。
サイトリンクに起きた数量の変更とは?
サイトリンク数の変更 #01 サイトリンクが検索結果ページから消える
最初のサイトリンクのアップデート(チェンジ)では、これまでGoogle検索結果ページに表示されていた小さなサイトリンクが無くなりました。ウェブマスターやSEOアナリストの間では、バグではないのかとの憶測が行き交っていましたが、後にGoogleが、不具合が発生している(バグ)と発表しました。
サイトリンクが無くなる前後のスクリーンショット画像(Before ↑↓ AFTER)
サイトリンク数の変更 #02 サイトリンクの表示数が4つに減る
ブランドキーワード検索にて、検索結果ページに表示されるサイトリンクの数が、以前の6から4に減少しました。このサイトリンク表示数の減少は、Googleによるテストだったようで、現在では6に戻っています。また、全てのサイトで実施されていたわけではなく、選ばれた一部の検索ボリュームのあるサイトにて実験されていた模様です。加えて、テスト対象となったサイトでも、全ての検索クエリがその対象ではありませんでした。
サイトリンクの表示数が減少する前後のスクリーンショット画像(Before ↑↓ AFTER)
サイトリンク数の減少が、Googleサーチコンソールのデータに与えた影響とは?
Merkleが、3つのサイトにて減少前と後の検証を行ったところ、以下のデータを集計・分析しました。
- インプレッション数が、約80%ほど減少 - 検索数の多いクエリでランキングしていた総ページ数が減少した為
- ランキング順位が、5位以上降下 - 上位のサイトリンクの掲載順位の合計ページ数が減少した為
- クリック率が360%向上(CTR 0.33%から1.53%) - CTRが低いサイトリンクが減少した為(検索数の多いクエリの場合)
- トラフィック数には大した変動は見られず - CTRの低いサイトリンクのみが減少した為
下のスクリーンショット画像は、サイトリンクから外れた3つの異なるサイトのページのデータになります。
下のスクリーンショット画像は、3つのサイトのページのクリック数とクリック率の平均になります。(若干、クリック数が下降していますが、その差は1日あたり2クリック程度になります)
今回のサイトリンク数の減少によって分かったことは、インプレッション数と平均のランキングポジションが下がったからと言って、必ずしともクリック数が減少するということではないということです。勿論、今回の結果はある程度の均衡が保たれた環境下で起きたことが、クリック数の減少を引き起こさなかった要因ではあります。
- バグによるサイトリンクの消滅は、全てのサイトで起こった
- ブランドキーワード関連の検索の際に起こるサイトリンク数の減少であった
- よりCTRの低いページのみが、サイトリンクの表示数減少の影響を受けた
つまりは、ブランドキーワード検索を行う検索者の意図は、最初からサイトを訪れることであるため、検索結果ページ上でのサイトリンク数の減少は、あくまでクリックできるボタンの数が減っただけに過ぎないということです。したがって、クリック数の減少を引き起こすことには至らなかったということになります。但し、環境下の条件が異なっていれば、クリック数にもある程度の影響を及ぼす可能性は、十分にあったと思われます。なので、仮にインプレッション数やランキング順位が変動したからといって、十分な分析をせずに安易に答えを出そうとすると、真実が見えなくなる可能性があるということです。
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